4周年記念作品
「旅路」 Presented by MK |
たまには電車に乗って街並を見てみよう
きっと今まで見えなかったものが見えてくるから
いつも乗ってる列車の窓の外を少し見てみよう
きっと普段では気付かないものに気付くから
あぁ時代は移りゆくけれど
「良いもの」はいつまでも「良いもの」として
「思い出」はいつまでも「思い出」として
残っておいて欲しいものだなぁ
昔の名残を残すあの汽車たちが走り電車たちが音を立てる
便利さだけを追求するうちに忘れたもんはないか?
時代が進むうちに捨てたもんはないか?
そう問いかける様に
さぁ旅に出よう
たまにはアナログな旅もいいもんだよってな具合に
昔ながらの電車に乗り込んで
その手にはカメラと手帳がある
この一瞬を逃さないように
今もなお輝き続けるモノたちの記録をその記憶を
ずっとこの目に焼き付ける事ができるように
これは――
そんな旅の記録
貴方にも忘れないで欲しいから
貴方にも考えて欲しいから
MKさんが、「トラベラーズノート」をイメージして作ってくださった詩です。この場で御礼申し上げます。
いやあ、さすがですね。私の鉄道旅行のイメージを、よくぞ表現してくださいました。特に、「その手にはカメラと手帳がある この一瞬を逃さないように」のくだりは、「見たんかい!?」というくらい、そのとおりです。(笑)
さて、今回の記念写真ですが、新大阪発西鹿児島行きの寝台特急「なは」を、終点間近の鹿児島県出水市内で撮影したものです。母の実家が出水にあることから、帰省のために何度か利用してきた列車です。
約半年後に迫った九州新幹線の一部開通と同時に、ここを特急が走ることはなくなります。「なは」にいたっては、列車そのものが廃止される可能性もあります。
母方の祖父は、この鹿児島本線で機関士を務めていました。鉄道の主力がSLからディーゼル、そして電車へと移り変わる中、そのすべてを経験した世代です。しかし、新幹線の開業を見ることなく、この夏に亡くなりました。
「これは--- そんな旅の記録 貴方にも忘れないで欲しいから 貴方にも考えて欲しいから」。
祖父が汽車を走らせた線路に、そして役目を全うしつつある夜行列車に、思い出を重ね合わせ、今回この写真を選定しました。