#056

  屏風のように切り立つ崖。豊後竹田駅のホームに降り立つと、まずそんな光景が目に入る。そして耳に入るのは、「荒城の月」のメロディだ。

  滝廉太郎は、幼少期を過ごした竹田の岡城をイメージして、この曲を作曲したという。それを意識してか、豊後竹田の駅舎は城を模したもので、維新後破却された岡城に代わって、来る者を迎える存在となっている。崖を背後にした駅舎というのも珍しい。

 

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