兵庫から分かれる山陽本線の支線。
通勤輸送に特化し朝夕のみの運行。
わずか1区間2.7kmを207系電車が往復する。

 歴史

  明治23年(1890年)開業。かつては臨港貨物線としての役割が強く、神戸中央卸売市場や三菱重工などへ通じる線路もあったようですが、現在では兵庫寄りで川崎重工の工場へ引込み線が分岐しているのみで、通勤輸送に特化した路線となっています。2001年7月に電化。

  利用者の減少と、神戸市の再開発計画などに伴い、廃止への検討が進められているとの報道がありましたが、特に進展のないまま今に至っています。

 路線概要

  「和田岬線」というのは通称で、正式には「山陽本線の支線」です。2.7kmの盲腸線ですが、山陽本線とは1本の連絡線でつながっているだけで、列車の運用は完全に独立しています。

  和田岬の三菱重工などへの通勤者輸送がもっぱらであるため、列車の運行が朝夕のみという非常に特殊なダイヤです。土曜を除く平日は17往復(朝7、夕10)、土曜は12往復(朝6、夕6)ですが、休日にはわずか朝夕各1往復のみの運転となり、休日は兵庫に17:30に着く列車で「最終」となります。(2023年3月現在)

  なお、和田岬駅から御崎公園(ノエビアスタジアム)が近く、試合に合わせて臨時列車の運転が行われたことも。和田岬駅には、通路同然となった駅舎がありましたが、2009年8月に解体撤去されています。

 車両概要

  1990年までは、ディーゼル機関車が旧型客車をプッシュプルするかたちで運転され、旧客最後の働きの場となっていました。バトンを受けたキハ35も、2001年7月の電化に伴い引退。電化後は103系6両編成が朝夕にピストン輸送に携わっていました。2023年3月からは207系に交代しました。

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