#023

  松江から西側に横たわる宍道(しんじ)湖。2年前に山陰を訪れた際、突然の台風上陸で足止めを食い、宍道に3時間遅れで到着した。そのときの宍道湖は、吹き寄せる強風で、冬の日本海を思わせるような荒れ模様だった。しかし今、目の前に広がるのは、それと同じ湖とは思えない、おそらくは本来の姿の、穏やかな宍道湖である。

  朝の松江側から望む、その静かな湖面には、何艘もの小舟が浮かんでいる。特産のしじみ貝の漁を行っているのだろうか。背後の平たい島は嫁ヶ島といい、これがまた絶妙のアクセントとなっている。

 

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