#047

  山陰の入り江に面する高台の駅、鎧。その独特のシチュエーションが気になっていて、いつか降りてみたいと思っていた。

  鉄橋で有名な餘部から京都方面へひと駅。鉄橋を渡りきってすぐトンネルに入り、出た先がこの鎧駅である。北側のホームがそのまま、入り江を見渡す展望台のようになっている。写真の右側にはこじんまりとした漁村。昔からここで、肩を寄せあって暮らしてきたのだろうか。今は穏やかなこの海だが、冬になれば目の前の防波堤が、文字通り鎧のように、荒波から小さな港を守るのだろう。

 

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