#066

  阿蘇外輪山の中腹に位置する立野駅。熊本側からかなりを登ってきたが、この先には更に険しい山が立ちはだかる。このため、列車は一旦引き返す格好で距離を稼ぎ、勾配に挑むことになる。いわゆる「スイッチバック」である。

  列車は「あそ1962」。かつての急行車両を改造したもので、前年に故障してリタイアしたSLに代わり、阿蘇方面への観光列車として豊肥本線を走っている。これからスイッチバックへとさしかかるが、ここで小休止を挟む。その間に、乗客の大半は乗務員の案内のもと、東側にある南阿蘇鉄道の立野橋梁の見物へと向かった。

 

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