#072

  豪雪路線である只見線に乗るのは、今回が3度目となるが、前2回と違って今回は新潟県側からのアプローチだ。その両側から来た列車がちょうど出会うのが、ここ会津川口。長い只見線の旅の、ほぼ中間地点にあたる。そういうわけで、どちら側から来てもここで小休止を挟むことになる。

  線路に沿って流れる只見川にはダム湖が連続するが、この駅はまさにそのほとりに位置しており、線路のすぐ脇に水面が迫っている。今回は比較的積雪が少ないが、それでも真っ白に飾った山々を、湖面に静かに映している。

  列車はここでの休憩ののち引き続き、しだいに日の暮れる只見川峡谷を、延々と進んでゆくことになる。

 

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