#082

  和歌山県の東端にあたる新宮。乗り継ぎの時間に余裕があったので、熊野川に面する新宮城跡へ向かってみた。この川の対岸は、もう三重県だ。

  こういう城跡は、桜の名所の定番だ。案の定、小高い山の中腹に、咲き誇る花の宴。見下ろすは、「城下」の新宮市街。平日の昼間とあってか、意外に人は少なく、ざっと歩くにはちょうどよい。

  神戸や大阪では、五分か七分の咲きだったが、ここでは満開から、散り始めにかかっている。少しばかり早く訪れた、春本番の号令だ。

 

トップ > 活動写真 > 十年の旅百景 > #082