車両紹介 5000系列

 

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  記事中の「F」は「編成(Formation)」を指し、当サイトではその編成の西代側先頭車の番号で表記しています。

  編成一覧はこちらをご覧ください。

 概要

  20年以上の長きにわたって増備されてきた3000系列に代わる新世代車両として、1986年にデビュー。アルミ車両の先駆者である山陽電鉄らしく、この5000系列はすべてアルミ製の車体です。デザインが一新され、山陽電車としては久々のクロスシートを採用。残存する2000系以前の旧式車を淘汰しました。

  当初は普通車用に3両編成で登場しましたが、特急用にも投入され4両、さらに6両編成へと増強されました。1997年からはVVVF制御の5030系に移行しました。1998年からは「直通特急」として阪神大阪梅田まで乗り入れを実施しており、現在では阪神(阪神大阪梅田〜姫路間)、阪急(阪急神戸三宮〜新開地間)、近鉄(尼崎〜阪神神戸三宮間)の大手3社の車両と顔を合わせます。

 5000系

  1986年に登場したフルモデルチェンジ車両。先代の3000系列がすべてロングシート車で製造されたのに対して、5000系はセミクロスシート(固定式)で登場。当時は、相互乗り入れしていた阪神電鉄・阪急神戸線もロングシート車ばかりの時代でしたが、並行する国鉄が新快速にクロスシートの117系を投入して好評を博するなど、状況の変化が見られつつありました。それまで一途に輸送力増強に励んでいた山陽電鉄が、あえて輸送力を減らしかねないクロスシートを導入したのは思い切った判断であり、不評な場合にはロングシート化することも視野に入れていたようです。

デビュー当初期の5000系 

固定式クロスシートの車内 

  当初は普通車用の3両編成としてデビュー。この車両の増備により、残存していた釣り掛け式の旧式車や2000系を置き換えて、山陽電鉄車両の冷房率100%を達成しました。

5000系トップ編成は今も4両編成 

  その後4連化されて特急にも使用されるようになり、特急6両化(1991年)に備えて増備された1990年以降の車両(5020F以降)は転換クロス座席となりました。また5020F以降は前面の赤いラインが斜めのカットになりました。固定クロスシート車両も一部転換クロス化され、交換された固定クロス席は3050系3076F,3078Fに転用されました。

赤ラインの形状が斜めになった5020F 

  現在では、当初から存在する5000F,5002Fが4両編成である以外は6両編成化され、阪神梅田側の先頭車はロングシート化されています。直通特急・特急には6両編成があたり、4両編成は3000系列と併用されて普通車およびラッシュ時のS特急に使用されます。

5000系6両編成による直通特急 

4連はS特急に入ることも 

 5030系

  「直通特急」運転開始に備え、1997年から導入されたのが5030系。外見上は5000系とほぼ同じですが、VVVF制御方式が採用されたり、座席配置が5000系の2-2配列から2-1配列に変更されたりしました。

5030系6両編成による直通特急 

  5030系の6両編成として2本(12両)が製造されたほか、5000系4両に5030系中間車を2両挟んで6連を構成している編成が4本あります。下の写真の列車の場合は、2,3両目が5030系。2両目と5両目でパンタグラフの形状が異なります。(現在では5000系も5030系と同様小型のパンタグラフに交換されています。)

5000系と5030系の混結 

 リニューアル車(5700系)

  2018年、大幅なリニューアルを施された5000系列車両がお目見えしました。まずは5000系の初期車両を含む5004Fの6両編成がその対象とされ、外観が新型6000系に近いものとなり、前面表示器も6000系と同様のカラーLEDに。西代側2両は5700番台+5800番台に改番され、制御方式が新型のVVVFに変更。また各車の車両番号が側面下部だけでなく連結面寄りの上部にも書かれるようになりました。座席は6000系と同様の色になり、クロスシートは中間2両だけとなっています。

リニューアル車、東二見車庫にて 

  2018年10月から運用に就いています。(正式な呼称かは判りませんが、山陽電鉄サイトに「5700系」という表記が見られるため、従来車と区別するため当サイトでは「5700系」という表現を使用します。)

5700系直通特急 

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