路線紹介

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  駅ナンバーは2018年3月から使用。

 大阪→神戸






JR-A47 大阪 おおさか JR京都線・大阪環状線
阪急京都本線・宝塚本線・神戸本線[大阪梅田]
阪神本線[大阪梅田]
大阪市営地下鉄御堂筋線[梅田]・
 谷町線[東梅田]・四つ橋線[西梅田]
JR-A48 塚本 つかもと
JR-A49 尼崎 あまがさき JR宝塚(福知山)線・東西線
JR-A50 立花 たちばな
JR-A51 甲子園口 こうしえんぐち
JR-A52 西宮 にしのみや
JR-A53 さくら夙川 さくらしゅくがわ
JR-A54 芦屋 あしや
JR-A55 甲南山手 こうなんやまて
JR-A56 摂津本山 せっつもとやま
JR-A57 住吉 すみよし 六甲ライナー
JR-A58 六甲道 ろっこうみち
JR-A59 摩耶 まや
JR-A60 なだ
JR-A61 三ノ宮 さんのみや 阪急神戸本線、阪神本線[神戸三宮]
神戸市営地下鉄西神山手線[三宮]・
 海岸線[三宮・花時計前]
ポートライナー[三宮]
JR-A62 元町 もとまち 阪神本線・神戸高速線
JR-A63 神戸 こうべ 阪神・阪急神戸高速線[高速神戸]
神戸市営地下鉄海岸線[ハーバーランド]

  高層ビル群のただ中にあるターミナル・大阪。駅全体の大規模なリニューアルが進められ、大阪環状線を含めて11番乗り場までとなっています。京都〜神戸線の列車は主に下りが5・6番、上りが7・8番ホームからの発着で、普通・快速・新快速の大半は京都線と神戸線を直通します。なお一部(ラッシュ時の列車や特急など)下りが3・4番ホーム、上りが9・10番ホームを使用する列車もあります。

大リニューアルにより大屋根で覆われた大阪駅 

ホームの上に南北通路が設けられている 

  大阪を出ると右にカーブして大阪環状線と分かれ、左手に阪神高速池田線が沿います。複々線の線路のうち、兵庫までは内側が普通・快速用、外側は新快速(およびラッシュ時の一部快速)・特急・貨物列車用となります。大阪発着の福知山線(JR宝塚線)列車も尼崎まで外側線を走行します。ビル街を後にして幅の広い淀川を渡ると塚本

  網干総合車両所宮原支所(宮原操車場)へと向かう線路が右に分かれ、逆に宮原方からの貨物線が右から合流してくるあたりで、一瞬山陽新幹線の高架が迫り、すぐに右方へ離れてゆきます。新幹線は北側に連なる六甲山系をトンネルで貫いて縦走するため、この先西明石まで在来線と出会うことはありません。

  内側線と外側線の間に地下からJR東西線が顔を出し、6本の線路が併走、神崎川を渡って尼崎へ。1997年のJR東西線開業を機に、この尼崎がJR神戸線・宝塚線・東西線の交差点となり、新快速も停まるようになりました。

神戸・宝塚・JR東西線の相互接続が図られている 

  尼崎を出ると宝塚線が右へカーブし、神戸線をまたいで北側へ去ります。大阪都市部から工業地を経て、車窓風景が民家中心に変わってゆきます。立花を過ぎ、幅の広い武庫川を渡ると西宮市に入って甲子園口。有名な甲子園球場は阪神甲子園駅が最寄で、JR甲子園口からは離れています。

  名神高速・阪急今津線の高架の下をくぐって西宮。2003年からはすべての快速が停車するようになりました。阪神の「西宮」、阪急の「西宮北口」に対し、JRだけは「西ノ宮」を名乗ってきましたが、2007年3月、後述のさくら夙川駅開業と同時に「西宮」に改称されました。

  西宮を過ぎたあたりで、南側に高架化された阪神西宮駅が見えます。西宮〜芦屋間は比較的距離があったことから新駅が設けられることになり、2007年3月18日に開業。桜の見所として知られる夙川にちなんで「さくら夙川」駅と名付けられました。

さくら夙川駅の西側を南北に流れる夙川 

  このあたりから、北側に六甲山系の峰が迫ってきます。ここからの六甲山ろくの地帯は、1995年1月に発生した阪神・淡路大震災の被害が特に大きく、長らく家が建たぬまま更地になっている土地が多々見受けられました。芦屋には現在、すべての新快速が停車します。高級住宅地として有名な芦屋市ですが、市内にあるJR駅はここだけです。

  神戸線では複々線を生かした絶妙の緩急接続がなされ、例えばこの芦屋では新快速と普通、快速と普通が、同じホームで乗り換えられるようになっていました。新快速と普通が同時に発車すると、普通のほうが加速がよいため先に飛び出し、新快速はそれを追いかける格好で併走し、次の駅で普通が減速したところで一気に抜き去るというスリリングな光景が繰り広げられていましたが、2016年3月改正で解消。現在では日中は普通の半数が快速と接続するダイヤです。 

芦屋駅から、新快速(左)と普通(右)の同時発車 

  芦屋を出ると、天井川である芦屋川の下を線路がくぐります。ここから先、川が六甲山系から急流で下ってくるため、このような天井川が多くあります。神戸市に入って甲南山手は、震災後の1996年にできた新駅。さくら夙川・甲南山手・摩耶は当初から普通しか停まらない前提であるため、外側線にはホームがなく、内側線の内側に島式ホームが設けられています。

  北側にさらに山が迫り、摂津本山。そして天井川の住吉川をくぐって住吉。ここから六甲ライナーが接続しており、阪神魚崎駅を経て、南方の埋立地・六甲アイランドと結んでいます。芦屋川、住吉川、石屋川は日本の鉄道史上初めてトンネルが掘られましたが、最初に開通した石屋川トンネルは線路の高架化で消滅したので、現存する中では(もちろん当時のままのトンネルではありませんが)住吉川のが最古です。

  ここから高架線に入り、六甲道へ。JR線の震災被害が最もひどかったのがこの高架区間で、ぐにゃぐにゃにゆがんだ線路の姿が、地震のすさまじさを象徴づける光景として繰り返し報じられたものでした。住吉〜灘間が復旧したのは95年4月のこと。阪神間ではいち早い全線復旧であり、これにより、JRは阪神間において、阪急・阪神に対してより優位に立ちました。この高架線からは、北に六甲山系、南に臨海工業地がよく見渡せます。

  灘駅手前には東灘信号場があり、かつてはここから神戸港貨物駅への支線が分岐していました。その廃止後はもっぱら、貨物列車などの待避用となっていましたが、2016年3月に旅客駅化され摩耶(まや)駅となっています。甲南山手と同様、内側線のみに島式ホームが設けられています。

  灘(なだ)を過ぎると、右手に阪急神戸線が沿ってきます。JR4線、阪急2線の計6本の高架線が併走し、三ノ宮の繁華街へ入ってゆきます。神戸市の実質的な中心地である三宮には、JRのほか阪急・阪神(神戸三宮駅)および神戸市営地下鉄西神山手線・海岸線・ポートライナーが集結しますが、JR駅だけが「ノ」の挟まった駅名となっています。

六甲の山並みのふもとを、複々線と阪急の線路が並走 

  市街地をさらに高架で進み、元町。並んでいた阪急線(神戸高速線)は地下に入ります。神戸は昭和6年築という風格ある駅舎です。三宮の発展で相対的な地位は下がりましたが、浜側に「神戸ハーバーランド」が開発されて、賑わいを取り戻しています。

  神戸駅は東京駅から続いた東海道本線の終点であり、門司へと続く山陽本線の起点です。東海道本線は官設鉄道として、山陽本線は山陽鉄道によって開通した歴史的経緯によるものですが、現在では一続きの路線として、ほとんどの列車が直通します。

神戸駅中程にある、「東海道」と「山陽」の境界 

 神戸→西明石






※:ラッシュ時の列車線快速は通過
JR-A63 神戸 こうべ 阪神・阪急神戸高速線[高速神戸]
神戸市営地下鉄海岸線[ハーバーランド]
JR-A64 兵庫 ひょうご JR和田岬線
JR-A65 新長田 しんながた 神戸市営地下鉄西神山手線・海岸線
JR-A66 鷹取 たかとり
JR-A67 須磨海浜公園 すまかいひんこうえん
JR-A68 須磨 すま 山陽電鉄本線[山陽須磨]
JR-A69 塩屋 しおや 山陽電鉄本線[山陽塩屋]
JR-A70 垂水 たるみ 山陽電鉄本線[山陽垂水]
JR-A71 舞子 まいこ 山陽電鉄本線[舞子公園]、明石海峡大橋方面
JR-A72 朝霧 あさぎり
JR-A73 明石 あかし 山陽電鉄本線[山陽明石]
JR-A74 西明石 にしあかし JR山陽新幹線

  兵庫からは和田岬線(正式には山陽本線の支線扱い)が分岐しますが、本線からは独立しています。その和田岬線ホームからスイッチバックしてきた貨物線が南側に沿ってきて、5本の線路が並びますが、新長田の手前でこの貨物線と下り外側線が内側線の下をくぐって、北側に移ります。これより先西明石まで、特急・新快速用の列車線は、快速・各駅停車用の電車線の北側をゆくことになります。新長田から朝霧まで列車線にホームはありません。従って、ラッシュ時に列車線を走行する快速は、この区間ではノンストップとなります。

  新長田周辺は、震災の被害がとりわけ甚大だった地域です。神戸市営地下鉄の西神山手線・海岸線が接続。各駅停車しか停まらない駅ですが、快速を停めてほしいとの要望も出ているようです。

  続く鷹取駅の北側にはJR鷹取工場がありましたが、神戸の再開発との兼ね合いもあって閉鎖され、2003年12月に神戸港貨物駅の移転というかたちで貨物ターミナルが開業しました。次の須磨海浜公園駅は2008年3月の開業。須磨水族園や海水浴場などを有する海浜公園への最寄り駅として利用が期待されています。

  ここまでの下町然とした風景から、海岸に近づいて須磨。北側に山が接近し、ここから明石の手前まで、JR、山陽電鉄線、国道2号が、海岸のほど近くを狭い幅で併走してゆきます。特に須磨から塩屋にかけては、JR線がもっとも海に近いところを走り、堤防沿いの複々線を行き交う列車の姿は見もの。

塩屋付近の海岸区間をゆく207系電車 

  塩屋手前で国道2号が海側に移り、今度はJR線と山陽電鉄線が並行する区間となります。南側よりJR電車線、JR列車線、山陽電鉄線が、斜面に沿って階段状に並び、左手に大阪湾を望みながら西進します。海の向こうに淡路島も見えてきます。

山陽電鉄滝の茶屋駅から。一番下がJRの電車線 

  垂水ではJRと山陽のホームが並び、ここから少し山陽電鉄線が北側に離れます。そしていよいよ神戸線のハイライト、明石海峡大橋が前方に見えてきます。舞子駅は、大橋の真下に位置します。大橋開通で淡路・徳島方面へのバスの接続点ともなり、快速が停車するようになりました。

舞子駅付近では松林の間を行く 

  舞子のすぐ先で、山陽電鉄線がJR線をまたいで海側に移ります。大橋を背にし、大蔵海岸に沿って明石海峡、その向こうに淡路島を見ながら、明石市に入って朝霧。北側の小高い丘に見える天文科学館は、東経135度の標準時子午線上に建っています。

大橋を見渡す高台を進む新快速 

  そしてJR・山陽の計6本の線路が高架に駆け上がり、ビルの立ち並ぶ明石へ。北側の丘陵地が明石城跡公園。山陽2本・JR2本の計4本の島式ホームが並ぶ高架駅です。

  明石を出て明石川を渡るあたりで山陽電鉄の線路は左に離れてゆき、姫路まで出会うことはありません。海からも離れ、平野部へと進んでゆきます。電車線上下線の間に、京都・神戸線の普通電車のねぐらとなる網干総合車両所明石支所(明石電車区)が広がり、まもなく西明石。

車両所内には和田岬線103系の姿も 

  西明石は山陽新幹線との接続駅で、駅を出るとその高架線が在来線を斜めに突っ切って南側に移ります。在来線のほうは、東海道線草津から続いてきた複々線がついに終わりを告げ、複線となります。なお、207系・321系で運転される「普通」は、朝ラッシュ時に一部加古川折り返しになるほかは西明石で折り返し、西明石以東の「快速」がこれより西側で「普通」となります。(上り列車の場合は大久保まで「西明石から快速」と案内されます。)

 西明石→姫路




JR-A74 西明石 にしあかし JR山陽新幹線
JR-A75 大久保 おおくぼ
JR-A76 魚住 うおずみ
JR-A77 土山 つちやま
JR-A78 東加古川 ひがしかこがわ
JR-A79 加古川 かこがわ JR加古川線
JR-A80 宝殿 ほうでん
JR-A81 曽根 そね
JR-A82 ひめじ別所 ひめじべっしょ
JR-A83 御着 ごちゃく
JR-A84 東姫路 ひがしひめじ
JR-A85 姫路 ひめじ JR山陽新幹線
JR山陽本線(岡山方面)・播但線姫新線
山陽電鉄本線[山陽姫路]

  ここからしばらくは平野部を快調に進んでゆきます。

  大久保は橋上駅。ラッシュ時の一部列車がここ大久保発となるほか、ダイヤが乱れた場合などの折り返し地点としての役割も持ちます。(和田岬線の電車が明石電車区に入出庫する際も、西明石では列車線と直接の出入りができないので、大久保まで来て折り返す形が取られます。)新快速は通過するものの、2021年3月以降、通勤特急「らくラクはりま」が停車するようになりました。

  大久保から先、見通しのよい田園地帯を直進。南側に新幹線の高架が近づいてきて、魚住へ。魚住駅も2009年春から橋上化されています。

大久保〜魚住間では広々した水田地帯を突っ切る 

  新幹線の線路が再び離れ、土山は唯一加古郡播磨町に属する駅。やはり橋上駅で、かつては別府鉄道が接続していました。駅西側から南方へ分かれる遊歩道がその跡です。加古川市に入って、東加古川は06年11月に橋上化。

  加古川付近では高架化工事が進められ、神戸線は2003年5月に切り替え。2004年12月には加古川線も電化と同時に高架ホームとなりました。同時に神戸線上り4番線が完成し、それまで東加古川で新快速の通過待ちをしていた上り普通が、05年3月より加古川で新快速と緩急接続できるようになりました。

加古川駅、高架ホームとして装いを一新 

  駅を出るとすぐに加古川を渡ります。平野部が尽き、やや山がちな地形になってきますが、新快速は引き続き快調に飛ばします。高砂市に位置する宝殿、曽根を過ぎると姫路市に入り、南側から再び山陽新幹線の高架が寄ってきます。在来線と新幹線の間に広がるのは姫路貨物駅。姫路周辺の高架化に伴って移転してきました。そして2005年3月、この地点にひめじ別所駅が開業しました。

ひめじ別所駅の駅舎 

  新幹線の高架に沿って御着。市川を渡ると、前方に姫路の市街地、そして姫路のシンボル・姫路城がそのビル群の背後にそびえる姿が見えてきます。2016年春、東姫路駅が開業。姫路駅手前では線路北側には広大なヤードが広がっていましたが、姫路駅周辺の高架化に先立って整理され、再開発中。

市川を渡る長い鉄橋 

東姫路駅開業に向け工事中 

  姫路駅は2006年3月に山陽線側が高架ホームに切り替えられ、08年12月には播但姫新線も高架化されました。山陽新幹線駅が南側に並びます。明石以降南へ別れていた山陽電鉄線は西側から回りこんでJR線をくぐり、JR駅の北側で終着。神戸線列車の一部はこの先、網干・上郡・播州赤穂まで足を伸ばします。

姫路の高架駅に 

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